救助難航…埼玉・八潮市の道路陥没 「きょう着た服を2~3日」洗濯など制限で市民悲鳴 全国で陥没増加なぜ?専門家が指摘する“気象環境の変化”とは|TBS NEWS DIG

埼玉県八潮市で発生した大規模な道路陥没事故が、地域住民に深刻な影響を及ぼしています。事故発生から32時間が経過する中、消防隊員が現場での救助活動を続けています。陥没穴の幅は約10メートル、深さは5メートルに達しており、運転席が穴の中に残されたままの状態です。現場では水が大量に流れ出ており、二次災害を未然に防ぐため、消防隊は慎重に作業を進めています。

この事故の原因については、下水道の亀裂から水が漏れ出し、土砂が流入したことが指摘されています。これにより、元々存在していた土砂が空洞化し、アスファルトが耐えきれずに陥没したと考えられています。このため、住民には風呂や洗濯の排水を控えるよう呼びかけが行われており、生活に大きな制限がかかっています。特に、服の洗濯ができない状況に困っている市民が多く、冷え込む冬の期間においては、2〜3日分の服を準備するのも難しいとの声が上がっています。

この事故は、周辺の住民約120万人に影響を及ぼしており、保育施設の避難や店舗の営業停止なども相次いでいます。実際、全国的に道路の陥没件数は増加傾向にあり、2022年度には全国で1万548件の陥没が発生しています。中でも、下水道が原因となる陥没は3年間で4100件以上に上るとのことです。

専門家は、老朽化が主な要因であると指摘しており、今後も同様の事故が増加する可能性があると警鐘を鳴らしています。また、気象環境の変化も影響しているとされ、特に夏の高温や冬の寒冷、多雨が地盤や下水道の劣化を早めているとも考えられています。

このような状況を受けて、立花官房副長官は全国の下水道管理者に対し、同様の事故が発生しないか緊急点検を指示しました。埼玉県では、特殊な空洞探査車を用いて他の陥没の可能性がある場所を調査しています。地域の安全を確保するために、引き続き注意が必要です。

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