ミャンマー詐欺拠点からとみられる“詐欺電話”の音声 日本在住の中国人に…銀行ローンを勧める内容も
ミャンマー東部の経パークと呼ばれる地域で、中国系犯罪組織が運営すると思われる詐欺拠点から、日本在住の中国人に対する詐欺電話の音声が入手されました。この拠点では、1万人以上の外国人が監禁されており、現在、ミャンマーの武装勢力による捜索が行われています。
経パークは、複数の社宅のような建物が立ち並ぶ住宅街のような環境で、ここに監禁されている多くの外国人が特殊詐欺などの犯罪行為に無理やり加担させられているとされています。また、市民団体によると、経パーク以外にも複数の犯罪拠点が存在し、少なくとも31人の日本人がその中にいるとのことです。
最近の捜索活動では、経パークを含む複数の拠点で約6500人の外国人が解放されたと報告されていますが、その中に日本人は含まれていないと見られています。このような背景の中、入手された詐欺電話の音声では、日本に住む中国人男性に対して、銀行の職員を名乗る者がローンの勧誘を行っています。
電話の中で、相手は「公州で銀行ローンの手続きを担当しており、負債を問わずに組めるローンがある」と話し掛けました。しかし、電話を受けた男性は、最近のニュースでミャンマーでの詐欺が横行していることを指摘し、相手に注意を促しました。男性は、この電話がミャンマーの犯罪拠点からかけられた可能性があると考えています。
電話の相手は、あくまで銀行員を名乗り、男性が詐欺電話だと判断した後も話を続けようとしました。このようなやり取りは、男性にとっても初めての経験であり、相手の食いつきに驚きを隠せませんでした。最終的に、男性は「もう意味ないな」と感じ、電話を切ることにしました。
ミャンマーの犯罪拠点に関する報道が増える中、救助活動が行われるという情報も流れており、20カ国以上が救助に向かうとのことです。このような状況下で、詐欺電話の存在がますます深刻さを増していることが懸念されています。今後も、引き続き注意が必要です。